北京五輪:陸上
北京五輪 追い風受けQちゃん加速
強い追い風が吹いてきた。1月27日の大阪国際女子マラソンで注目された福士加代子(ワコール)が何度も転倒、初マラソンに失敗した。
この衝撃的なレースを中国・昆明で高地合宿中の高橋はどう受け止めたか。「大阪がどうなろうが、名古屋で誰にも文句をいわれないタイムを残して勝つ。それしか考えていない」と、北京切符を懸ける3月9日の名古屋国際女子マラソンだけに意識を集中させていたが、今も同じ心境なのだろうか。
北京五輪代表には昨年の世界選手権大阪大会銅メダルの土佐礼子(三井住友海上)が内定。昨年11月の東京国際女子を大会新で制したアテネ五輪金メダルの野口みずき(シスメックス)も代表が確実で、事実上残り1枠。大阪で福士が快走すれば名古屋を待たずに3枠が埋まるとも言えたが、そうはならなかった。大阪で日本人最高の2位に入った森本友(天満屋)は、タイムが2時間25分34秒とアピール不足だ。高橋ら名古屋出場組にチャンスは広がった。
昨年の米コロラド州ボルダーでの高地合宿で調整が遅れ、東京に間に合わず大阪も回避。最後の代表選考会にすべてを懸けることになった。年末に入った昆明から1月に一時帰国するはずだったが、そのまま現地に残って練習のピッチを上げて3月のレースに備える。
5月に36歳となる年女。紛糾した代表選考の末にアテネを走れなかったベテランは「最後の五輪。目標は一つに定まっている」。不世出のマラソンランナーが競技生活のクライマックスをどう飾るのか、期待は膨らむ。
※シドニーオリンピックでの、日本女子初金メダル。そのときは、小学生だった末っ子の体育大会の真っ最中でした。
さまざまな思い・気持ちを与えてくれた高橋選手を応援する気持ちは、多くの方の胸の内にあると思います。
ガンバレQちゃん!
北京五輪で引退 為末 「区切りつける」
01、05年世界陸上男子四百メートル障害銅メダルの為末大(29)=APF=が4日、北京五輪を最後に現役を引退する意向を明かした。母校の法大多摩キャンパスで今年初の練習を公開した後、「今は北京五輪で区切りをつけようと思っている」と今季を集大成とする決意を語った。
不退転の決意を「締」の文字で表した。100メートルダッシュ10本×3セットなど意欲的な“走り初め”をした後、トラックで書き初めした。今年の意気込みを表す1文字に迷いはなかった。理由について「競技人生の“締め”の年にしたい」と説明。報道陣から「五輪で引退?」と真意を聞かれると、「一応、今のところは区切りをつけようと。北京までの作戦しか立てていない」と明言した。
有終の美を飾るため、3月に米高地合宿を検討し、初戦を4月の出雲陸上の三百メートルに決め、その後国内で3戦、5月のプレ五輪(北京)では本番のトラックを試走するなど、ち密な“逆算”はほぼ完成している。
そばにいたマネジメント事務所関係者も「これまでの“競技者として最高の状態で戦える最後の舞台”という言葉を言い換えたものと理解した」と引退を否定しなかった。昨年末にはアニメのキャラクター事業や映像などのサービス事業を手がけるウェッジホールディングスの社外取“締”役に就任。これも「締」を選んだ理由の1つ。陸上を愛しているが、第2の人生の計画も着々と進行している。
北京での目標は決勝進出、そしてメダル。「今年の結果で燃えカスみたいになるか、次の夢に向かっていけるか。五輪が分かれ道。締まれば、20年間をいい陸上人生で終われるかなと思う」。初詣では鹿児島の霧島神宮を訪れ、「8月まで体がもってほしい」とだけ願った。集大成へ向けてガムシャラに突き進む。
北京目指す高橋尚子、初の昆明合宿に出発

出場する北京五輪の代表選考会を来年3月の名古屋国際女子マラソンと決めたシドニー五輪金メダリストの高橋尚子(35)(ファイテン)が25日、中国・昆明合宿に向けて出発した。
高橋が昆明で合宿するのは初めて。成田空港で取材に応じた高橋は、出場レースを名古屋に決めた理由を「今まで走ったことがあり、(シドニー五輪代表を決めるなど)イメージもゲンもいい。(岐阜県出身で)地元でもあり、一番自分の好きな所を選んだ」と語った。
アテネ五輪金メダリストの野口みずき(シスメックス)が北京五輪代表を確実にした先月の東京国際も観戦したことを明かし、「爽快(そうかい)感が漂うレースだった。(野口が)インタビューで(代表枠が)残り2枠でがけっぷちに立たされていたと言っていたが、私はもっとがけっぷちに立たされたと思った」と話した。
高橋は昆明で約3週間の合宿を行い、来月中旬に一時帰国。その後、2月末まで再び昆明で合宿し、名古屋のレースに挑む予定だ。
加納由理 北京五輪の代表切符獲り誓う!
神戸全日本女子ハーフマラソン(25日、神戸市・HAT神戸-神戸ハーバーランド)1時間13分04秒で3位に入った加納由理(29)=セカンドウィンドAC=が来年1月の大阪国際女子マラソンでの優勝を宣言し、北京五輪の代表切符獲りを誓った。同じく大阪国際に出場予定のジュリア・モンビ(22)=アルゼ=が1時間9分45秒で初優勝を飾り、大越一恵(26)=ダイハツ=が8秒差の2位。
★五輪当確の野口“感謝”の10キロ走
18日の東京国際を大会新で制し、2大会連続の五輪出場が当確となった野口が10キロにゲスト参加。表彰式ではプレゼンターも務めたアテネ五輪の金メダリストは「東京国際では関西の人にも応援していただいた。きょうはありがとうの気持ちで走りました」と話した。今後は「腰がまだ痛いんです」と苦笑いする東京での激走の疲れを温泉旅行などで癒し、年末年始の奄美大島合宿から北京に向けて始動する。
赤羽 ヌデレバぶち抜いて五輪挑戦!
史上初の男女混合レースは日本が2時間5分56秒で優勝した。ケニアから4秒差の2位でタスキを受けたアンカーの6区(7・195キロ)赤羽有紀子(28)=ホクレン=が、大阪世界陸上女子マラソン金メダルのヌデレバ(ケニア)をかわしてゴールした。昨年8月に長女・優苗(ゆうな)ちゃん(1つ)を出産した赤羽は、1万メートルで北京五輪に挑戦する予定。大阪世界陸上以来の復帰戦となった福士加代子(ワコール)は2区(5キロ)で区間2位の15分34秒だった。
“ママさんランナー”が北京への金星を挙げた。4秒差を縮め、760メートルで世界女王に並ぶと一気に抜き去り、あとは独り旅。ゴール前ではコーチの夫・周平さんに抱かれた優苗ちゃんに笑顔で左手を振った。「ヌデレバさんと差がなくタスキをもらって、おいしいとこだなと思った」。ママは胸を張った。
今月2度目の“大物食い”だった。3日の東日本実業団対抗女子駅伝。赤羽は5区(11・1キロ)で出場し、シドニー五輪覇者・高橋尚子の持つ区間記録34分51秒を9年ぶりに14秒も更新した。産後1年経過した夏場から絶好調。出産時に最高56キロだった体重も42キロとなり、一万メートルで狙う北京へ向けて大きな自信を得た。
昨年8月20日の出産後、競技への意識は変わった。「娘に走っているところを見せたい」。ハッキリと「世界が目標」と口にするようにもなった。家事の担当は洗濯だけ。ほかを完全サポートしてくれる周平さんに感謝しながら走っている。
マラソン挑戦も計画。09年ベルリン世界陸上を標的に同年の大阪国際、名古屋国際のいずれかに出場予定だ。ママになって飛躍した新星がクローズアップされそうだ。
北京五輪へ「選択肢多い」-陸上女子 福士
陸上女子長距離のエース、福士加代子(ワコール)が22日、北京五輪に向けて「(出場を狙う種目の)選択肢が多数ある。どれに絞るかは分からないけど、どれでもいけるように頑張りたい」と語り、トラック種目からマラソンへの転向にも前向きな姿勢を示した。
国際千葉駅伝(23日)前日の記者会見に出席した際、質問に答えた。
福士は女子の5000メートル、ハーフマラソンなどの日本記録を持つ屈指のスピードランナー。以前からマラソン転向が予想されており、北京五輪代表選考会を兼ねる大阪国際(来年1月27日)か名古屋国際(同3月9日)に出場する可能性がある。
12月16日の全日本実業団女子駅伝に出場後、その後の動向を決めるという。
野口みずき 北京へ“一発当確”狙う
北京五輪の国内マラソン代表選考会第1戦、東京国際女子マラソン(18日、国立競技場発着)の会見が16日、都内で行われ、優勝候補のアテネ五輪金メダリスト、野口みずき(29)=シスメックス、渋井陽子(28)=三井住友海上=ら有力選手が顔をそろえた。約2年ぶりのフルマラソン参戦となる野口は「久しぶりに爆発できそうでワクワクしている」と絶好調宣言。所属先の藤田信之監督は残り2つとなった代表枠へ向け、99年に山口衛里が出した2時間22分12秒の大会記録を目標に、“一発当確”を目指すことを明かした。
大阪、名古屋の結果待ちはご免-。五輪連覇を狙う野口が“一発当確”を目指す。今レースの目標はズバリ99年の山口が出した記録だ。
藤田監督は「国内の選手が(今後の選考レースを)どれくらいで走るのかを考えたら、(2時間)22分か23分ならいいのかなと思う。24分か25分で走ってもしょうがない。当確が出ない」と明言した。
故障で06年ベルリンと今年4月のロンドン出場こそ見送ったが、調整が順調という野口も終始自信の笑みを浮かべた。日本最高記録をマークした05年ベルリンを過去のベストレースに挙げ「(練習の)タイム的にもベルリン前と似た感じ。2年我慢した。この1週間くらい早く走りたくて仕方なかった」と快走を予告した。
「積極的に先頭の方で走るのがいつものスタイル。そのスタイルでいつも通り走ったらいいんじゃないかなと思う」。会見中、ライバルで前日本記録保持者の渋井と視線を合わせることはなかった女王。有無を言わせぬ強さで、北京切符を強奪する。
北京五輪へ マラソン選考会スタート
北京五輪男女マラソンの国内代表選考会が、女子は18日の東京国際女子マラソン、男子は12月2日の福岡国際マラソンからスタートする。女子は今夏の世界選手権で銅メダルを獲得した土佐礼子(三井住友海上)がすでに代表に内定しており、残り2枠。男子は3枠をかけ、熱戦が繰り広げられる。五輪代表は来年3月の日本陸連理事会、評議員会で決まる。
▼女子は東京が注目
日本記録を持ち、史上初の五輪連覇を狙う野口みずき(シスメックス)と前日本記録保持者の渋井陽子(三井住友海上)。ともに2時間19分台の記録を持つ2人が初戦の東京で激突する。それだけに東京で事実上1枠が埋まる公算が大きい。もちろん野口はそのつもりだ。猛暑の世界選手権を回避し、早くから東京に絞ってきた。国内選考会経由では、東京が北京五輪までの準備時間を最も確保できるからだ。
故障が重なり、日本記録を打ち立てた一昨年のベルリン以来、2年ぶりのマラソンとなるが、「100%に近い仕上がり。いい感じ」と野口。一方、渋井も「(野口への)チャレンジを楽しみにしている」と訴える。04年ベルリンで日本記録(当時)をマークして以降はマラソン3戦3敗。それだけに渋井は、野口との対決で復活をアピールしたい。
第2戦となる大阪には、アテネ五輪7位で今年のベルリン5位の坂本直子(天満屋)、初マラソンだった今年の大阪で3位に入った加納由理(セカンドウィンドAC)をはじめ、世界選手権代表の原裕美子(京セラ)の出場も見込まれている。最終戦の名古屋には世界選手権6位の嶋原清子(セカンドウィンドAC)らが出場予定だ。「(選考レースは)完璧(かんぺき)に仕上がり、ピークが合うレースにしたい」と語った高橋尚子(ファイテン)はどちらを選ぶか。またハーフマラソンで日本記録を持つ福士加代子(ワコール)が初マラソンに挑んでくるか、動向が注目される。
北京五輪照準 新たな挑戦 陸上・佐藤

27歳の新たな挑戦だ。陸上男子400メートルで日本の中心選手として活躍してきた佐藤光浩(富士通、仙台大大学院出)が北京五輪イヤーとなる来季、800メートルへの進出を検討している。
10月20日の日体大記録会で800メートルに本格的に参戦。練習は600メートルまでの経験しかなかったが1分49秒75で走り、高い潜在能力を示した。「1分49秒台で走れれば転向を視野に冬の練習をしようと思う」というレース前のもくろみ通り、あっさりクリアした。
1600メートルリレーに出場した夏の世界選手権(大阪)で、指導を受ける川本和久福島大監督と800メートルのレースを見た。「これなら世界でやれるのでは」と互いに思ったのが契機となった。400メートルのトップ選手の平均的な身長は185センチだという。800メートルなら「僕ぐらい(175センチ)が普通。体形の不利がなくなる」とプラス材料も指摘した。
アテネ五輪では1600メートルリレーのアンカーとして銅メダルに肉薄する4位入賞に大きく貢献した。800メートルに取り組む場合でも「1600メートルリレーも視野に入れつつやる」。北京五輪の参加標準記録Aは日本記録の1分46秒18を上回る1分46秒00。それを破ることがまずは五輪出場の条件となる。
後半のスピードの切り替え、ペース配分など、課題は多いが「スピードは800メートルで通用する。持久力がつけばやれると思う」と意欲は満々だ。
高橋尚子出場の五輪代表選考レース、大阪か名古屋に
女子マラソンのシドニー五輪金メダリスト、高橋尚子(35)(ファイテン)の所属事務所は25日、北京五輪の国内代表選考レース第一弾となる東京国際女子マラソン(来月18日)に、高橋は出場しないと発表した。
「もう少し練習を積んでから選考レースに臨んだ方がベスト」(所属事務所)と判断、残る選考レースの大阪(来年1月27日)か名古屋(同3月9日)で北京五輪代表を狙う。
高橋は、高地合宿先の米国・ボルダーの気候が冷え込んできたため、来月10日に約5か月半ぶりに帰国する予定。その後、大島、徳之島、中国・昆明から合宿先を選び、拠点を置く千葉県での練習と合宿を組み合わせながら、年内には出場レースを決める。
北京五輪女子マラソン代表は3人で、今夏の世界選手権大阪大会で銅メダルを獲得した土佐礼子(三井住友海上)が内定済み。残るは2人で、東京国際にはアテネ五輪金メダリストの野口みずき(シスメックス)、前日本記録保持者の渋井陽子(三井住友海上)が出場を表明している。
北京五輪マラソン、前半のカーブに不安
日本陸連の河野匡・男子マラソン部長が19日、北京五輪のマラソンコースの一部を実地調査し「前半は道が狭いわりにカーブがきつい。選手が転ばないか心配だ」と話した。
コースは天安門広場をスタート。東に向かった後すぐに南に折れ、世界遺産の天壇公園内を通過、11キロ走って再び天安門に戻り、ゴールの主会場を目指す。河野部長はこの日、過去の北京国際マラソンでもなじみのない前半10キロ部分を視察。「名所旧跡巡りはいいが、公園内の石畳は滑りそう。一般の路面が日本よりすいぶん硬いのは相変わらずだ」と言う。
コースの後半は一転して広々とした長い直線が多く、全体的に高低の差は少ない。「いずれにせよ、勝負どころは後半。平坦(へいたん)なコースでも、高温多湿の気候にどれだけ対応できるかがポイント」と河野部長は話した。
「北京五輪へやる覚悟できた」陸上の朝原
陸上の男子100メートル前日本記録保持者の朝原宣治(35=大阪ガス)が16日、現役続行を表明した。大阪市内の大阪ガス本社で会見。「北京五輪へやる覚悟ができた」と晴れやかな表情で話した。
地元ファンの大声援を受けた大阪世界選手権では100メートルが準決勝敗退、400メートルリレーはアンカーを務めて5位に終わった。「(9月30日の今季最終戦)スーパー陸上までは『もうやめよう』という気持ちが強かった」と引退へ傾いた時期もあったが「まだ体が動く状態でやめてしまっては後悔する」と決断を下した。
今月中にも本格的な練習を再開、来年の日本選手権で五輪代表を目指す。
北京国際マラソン
北京で21日にある北京国際マラソンのコースが急きょ変更され、スタート地点も例年の天安門広場から北京五輪の会場の一つ、五輪体育センター陸上競技場に移された。
変更は、天安門広場に隣接する人民大会堂で「国家重大活動」が行われるため。重大活動とは、15日から始まる5年に1度の中国共産党大会を指すらしい。
フルマラソン以外も含め市民ランナーら2万人が参加を予定している。北京五輪と同様に天安門広場から出発し、五輪気分を味わうはずだったが、お流れとなった。
五輪連覇へ意欲の試走=野口が東京コースをチェック

アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずき(シスメックス)が2日、北京五輪代表選考会となる東京国際女子マラソンに向けて、コースを初めて試走した。25キロ地点からゴールの東京・国立競技場までをチェック。「早く1カ月がたってレースが来てほしい。体も気持ちもレースモードに入ってきた」と意欲を見せた。
後半の上り坂を想定し、スイス・サンモリッツでの合宿で山道を走るなど対策を立ててきた。「坂を上ってからも40キロ付近から緩い上りが続く。後半がきつくなる」と印象を語った。
北京五輪代表は3人が選ばれ、既に世界選手権大阪大会銅メダルの土佐礼子(三井住友海上)が内定。残る2枚の切符をめぐる争いに、「いつも通り自分の走りをしていけばいい」と自信を見せた。3日にはコース前半を試走し、11日から中国・昆明で最終合宿に臨む予定。
ゲブレシラシエが世界新でベルリン連覇達成!

ベルリン・マラソン(9月30日、ベルリン・市街地コース)男子はハイレ・ゲブレシラシエ(34)=エチオピア=が2時間4分26秒の世界新記録で2連覇を達成した。4年前にポール・テルガト(ケニア)が同マラソンでマークした世界記録を29秒短縮した。女子はゲテ・ワミ(エチオピア)が2連覇を達成し、アテネ五輪で7位になって以来のマラソンだった坂本直子(天満屋)は5位。男子の日本勢は瀬戸智弘(カネボウ)が9位になったのが最高だった。
足取りは軽い、力強い。東西分断の象徴だったブランデンブルク門をくぐってゲブレシラシエが、両手をあげてゴールする。トラック長距離の「皇帝」と呼ばれた男が、薄曇りのベルリンで2時間4分26秒の世界新記録を樹立した。
「何年も夢見てきて、やっと実現した。とても特別な世界記録だ」
従来の記録を29秒も更新する驚異の世界新。来年に迫った北京五輪では、金メダルの有力候補に名乗りをあげた。
96年アトランタ、00年シドニー五輪の男子1万メートルで連続金メダルを獲得し、世界選手権の同種目で4連覇。アテネ五輪後にマラソンに本格転向したが、42.195キロの距離が立ちはだかった。一昨年のアムステルダム、昨年のベルリンはいずれも途中まで世界新の好ペースを刻みながら、ラスト約5キロで失速した。距離への限界もささやかれた。
今大会へ向けて、スピード練習を減らし、長い距離を積んできた。トラックで培った自慢のスピードも健在。スタート直後から独走態勢となり、正確なスプリットタイムを刻み、「20キロで世界新ができるかもしれないと思い、35キロで確信した」。
終盤5キロの“壁”を打ち破った34歳は、ゴール後には友人でもある前世界記録保持者のテルガトに電話をかけ、「記録を破ってごめんと謝ったよ」と笑顔を浮かべた。照準は来年の北京五輪。「これ(世界新)で終わりではない」と前を見据えた。
日中友好駅伝 10月に瀋陽で
【北京29日時事】日中国交正常化35周年を記念する日中文化・スポーツ交流年事業の一環として、10月27日に中国遼寧省瀋陽市で「中国瀋陽日中青少年友好駅伝」が開催されることになり、在瀋陽日本総領事館が29日、発表した。
瀋陽市内をスタートし、来年の北京五輪のサッカー会場になる瀋陽五輪体育場にゴールする8区間、35キロでたすきをつなぐ。
同総領事館が遼寧省や瀋陽市と関係を持つ日本の各自治体などにチーム派遣を要請。中高生を含む「競技の部」には新潟県、富山県、川崎市など、「一般の部」には札幌市が4チームの派遣する。現地の在留邦人有志も数チーム出場する見込み。中国側も日本側と同数のチームを出場させる予定だという。
「くじけず北京五輪で頑張って」競歩・山崎
今月1日に行われた陸上の世界選手権大阪大会男子50キロ競歩で、競技役員の誘導ミスで途中棄権となった山崎勇喜(23)(長谷川体育施設)のもとへ、ファンから励ましの手紙や電子メールが70通も寄せられている。
山崎選手は「悔しさは、北京五輪のメダル獲得で晴らす」と来夏の大舞台で、温かい激励に応える活躍を誓う。
残り1周で、周回終了と勘違いした競技役員に導かれ競技場内へ。意識がもうろうとするなかゴールラインを越え、疲労と脱水症状でその場に倒れ込み、途中棄権となった。
レース直後から学生や主婦などから「テレビで初めて競歩を見ましたが、あんなに過酷とは知らなかった」「酷暑の中、歩き続ける姿に勇気づけられました」「くじけず北京五輪で頑張って」という手紙やメールが会社などへ届いた。山崎選手は「役員のミスを責めるつもりはない。反響の大きさで身にしみたのは、期待に応えられなかった自分の情けなさ」と語る。序盤から先頭集団で飛ばしたが、誤誘導の直前には9位まで落ちた。「あのまま続けても、(北京五輪が内定した)8位入賞はできなかった」
世界陸上後、すぐに練習を再開、初の公式戦となった22日の全日本実業団対抗の一万メートル競歩(岐阜)では、圧倒的な強さで優勝した。悲劇を経験し、たくましさを増した日本競歩界のエースは、「大阪で応援してくれた人たちのため、北京でメダルを取る。取らなきゃ、男じゃない」と話す。
(2007年9月28日12時43分 読売新聞)
北京五輪マラソンコース、天安門広場発「鳥の巣」へ
2008年北京五輪の陸上で日本女子に3連覇の期待が懸かるマラソンのコースが27日、明らかになった。市中心部の天安門広場をスタート、大半が市の西部を北上し、最後は東に向かって「鳥の巣」の愛称を持つメーン会場の国家体育場にゴールする。前半は歴史的な景観を、後半は現代中国を象徴する地区をバックに走る。
国際陸連(IAAF)の広報部長は「既にコースは承認済み」としている。北京五輪のマラソンは女子が来年8月17日午前7時(日本時間午前8時)に、男子は最終日の24日午前8時(同9時)に号砲の予定。
スタートとゴールの高低差は8メートルで、鉄道と交差する所でアップダウンが1カ所あるのを除けばほぼ平たん。直角に曲がる回数は多い。
日本陸連の河野匡・男子マラソン部長は「北京は道が広いし、カーブの多さは気にならない。路面の硬さと、気象条件にどう対応するかがポイントだろう」とみている。
『北京五輪でリベンジ』 富山出身 滑川競歩の山崎選手
世界陸上大阪大会の男子50キロ競歩に出場した富山市出身の山崎勇喜選手(23)=長谷川体育施設所属=の講演会「不屈の闘志」が十八日、滑川市の早月中学校であり、世界陸上のレースを振り返りながら、北京五輪に向けての意気込みを語った。
大会では、係員の誘導ミスにより周回不足のため途中棄権扱いとなった山崎選手。「先頭集団の中で積極的なレースをして、トップクラスの力を肌で感じた。レース最初から舞い上がって、頭が真っ白になってしまい、冷静さを失った。同じ失敗はしない。来年(北京五輪)は金メダルを取って、リベンジしたい」と決意を語った。
また、高校時代にけがで長距離から競歩に転向した時やタイムが伸び悩んで挫折した大学時代の経験などを語り、スポーツや受験勉強に励む生徒たちに「夢は絶対にあきらめないで。人との出会いを大事に、夢という山の頂上に向かって一歩一歩確実に登っていってほしい」とエールを送った。
山崎選手は、アテネ五輪男子50キロ競歩で16位。世界陸上ヘルシンキ大会男子50キロ競歩で8位入賞した。二〇〇六年の日本選手権男子50キロ競歩で、3時間43分38秒の日本記録を樹立している。
講演会は、第一回「生き方を学ぶ」講演会として行われ、同校の全校生徒三百四十七人が参加した。
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