北京五輪:開会式
北京五輪開会式欠席、首脳相次ぎ表明
チベット暴動から14日で1カ月。中国政府の武力鎮圧に対する抗議行動として、北京五輪の聖火リレーをめぐる混乱はロンドンを発火点に広がり、対中世論は、急速に悪化した。10日には欧州連合(EU)欧州議会が、加盟国首脳の五輪開会式への不参加検討を求める決議案を採択するなど、欧州諸国は対中圧力を強めている。
「北京五輪ボイコットとなれば、人権問題を改善する機会をも失う」。暴動直後の先月17日、EU議長国のスロベニアは、加盟国スポーツ相の非公式会合を受け、冷戦時代のようなボイコットは非現実的だとする声明を早々に出した。
代わりに浮上したのが、各国首脳の開会式への参加問題だ。3月末のEU外相理事会ではポーランド、チェコなどが首脳の欠席を表明。ただ、この時点では五輪とチベット問題を関連づけることについて賛否は分かれた。
状況が大きく動いたのは、今月6日のロンドンの聖火リレーだ。
激しい抗議行動と中国側の過剰ともいえる対応が世論の猛反発を呼び、英エコノミスト誌は「中国の大国としての地位確立を祝うはずの儀式が、中国台頭への懸念を(欧州の)市民に抱かせる機会となった」と報道した。
英政府は9日、当初、閉会式に参加予定だったブラウン首相について「開会式は不参加」と表明。ドイツ政府もメルケル首相の不参加を明らかにした。世論に押され、各国が首脳の不参加方針を打ち出す事態になった。
現在は、EUとして「各国首脳に不参加の検討を求める」レベルだが、各国が一致して不参加の立場を取るべきだとの意見もある。