北京五輪 聖火リレー
中国側は聖火リレー続行へ決意示す
北京五輪の聖火リレーが9日午後(日本時間10日早朝)米サンフランシスコで大きな混乱の中、行われた。中国政府のチベット暴動鎮圧などを非難する北米在住のチベット人らの大規模デモや抗議行動を避け、当初予定されていた約10キロのコースは大幅に変更、短縮された。
リレーは予定から約20分遅れて始まった。最初の走者に渡された聖火は近くの倉庫に消え、予定のコースを外れて車両で移動。当初のコースから数キロ離れた、抗議集団も見物の市民もいない別の大通りで次の走者にリレーされた。その後も小刻みに引き継がれ、わずかな距離をリレーして観光名所の金門橋(ゴールデンゲート・ブリッジ)に向かう道の途中で終了し、バスで空港に運ばれた。
チベット人組織のほか、スーダン西部ダルフールやミャンマーでの人権問題への中国政府の対応を批判する団体が抗議行動を行った。聖火を歓迎する中国系の集団が、デモ参加者と小競り合いを繰り返した。「隔離」された形ばかりのリレーは、市民の間でも運営方法をめぐり反発が強まっている。ニューソム市長は、予定コースの一部に見物客や抗議集団が集中しすぎたためコースを変更したと説明した。
中国外務省の姜瑜副報道局長は北京での10日の定例会見で「聖火リレーは雨風を妨げとせずに継続する。世界でオリンピック精神と平和友好の理念を運ぶことは、どんな勢力も阻止できない」と述べ、開催国として北京五輪聖火リレーの「国際ルート」続行への強い決意を示した。
国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長も「状況は良くなった」と最悪の局面を脱したとの認識を示した。将来の国際ルートの見直しには「現在の熱気の中で判断するべきではない。9月末から10月初めに開かれる報告会の後に検討する」と慎重な姿勢を示した。
次のリレーは11日にブエノスアイレスで予定されている。