北京五輪:出場枠
北京五輪出場権獲得 京子が弱虫克服!
北京五輪出場枠をかけて女子7階級を行い、72キロ級で浜口京子(30)=ジャパンビバレッジ=が3連覇。日本の出場枠を確保して2大会連続の五輪切符をつかんだ。1月のW杯で119連勝でストップした55キロ級の吉田沙保里(25)=綜合警備保障=は復帰戦を飾る4度目の優勝。同じく五輪代表組で48キロ級の伊調千春(26)、63キロ級の伊調馨(23)=ともに綜合警備保障=姉妹も順当勝ちした。67キロ級の新海真美(22)=中京女大=も優勝、女子は5階級を制した。
「終わった」。最後まで脇をしっかり固め、ブルマー(モンゴル)に2―0の完勝。運命のブザーを聞いた浜口は、ひざまずいて顔を覆った。浅草から駆けつけた約50人の大応援団が熱狂の「京子コール」。まるでホームのような観客席に何度もお辞儀し、元プロレスラーの父・アニマル浜口さん、母・初枝さんに駆け寄って固く抱きしめた。「うれし過ぎて」涙はなかった。
初戦がすべてだった。許晴(中国)に第1ピリオド(P)を取られたが、第2Pは片足タックルから押さえ込んでフォール勝ち。「以前の自分ならあきらめてたかもしれない。でも、弱虫な自分をたたきのめしてやろうと思って」。動揺を抑え、自分のレスリングを貫いた。最初の山越えで勢いに乗ると、準決勝は韓国の選手に15秒のフォール勝ち。自信を深めながら決勝まで突き抜けた。
昨秋の世界選手権は、誤審騒動もあり、ズラテバ(ブルガリア)にまさかの2回戦敗退。敗者復活戦も勝ち上がれず女子で唯一、五輪出場枠を逃した。男子相手の練習で防御を徹底強化。今大会前は恒例だった両親の見送りを断るなど、あらゆる面で試合への臨み方も変えた。「つらい日々だった。そこから解放されるだけで幸せです」。
本番までの準備期間を考えても、絶対にここで決めたかった。五輪、世界選手権合わせて14年連続14回目の出場は“ギネス級”の大記録。しかも、両大会で計9個のメダルを持っており、北京では2ケタの大台到達がかかる。銅メダルに終わったアテネの悔しさも忘れていない。「金メダルを取れる夢が近づいてきた」。競技人生における最大目標への挑戦権を得た浜口の目が、再び輝き出した。