北京五輪:トラブル
杉内 五輪予選辞退へ
今季15勝を挙げた杉内俊哉投手(26)が、北京五輪アジア予選の日本代表最終候補を辞退することが濃厚になった。12日に選出されたが、19日から雁の巣球場(福岡市東区)で始まった秋季練習で古傷の右股(こ)関節痛が悪化し、21日も完全別メニュー調整。ランニングもできないほど症状は重く、きょう22日に福岡市内の病院で診察を受けて最終決断を下すが、無念の辞退となりそうだ。
「日の丸」に痛恨のアクシデント発生だ。練習が始まった午前10時すぎ。ランニングの隊列に参加せず、杉内がベンチ裏に姿を消した。19日に古傷の右股関節痛を悪化させ、この日もエアロバイクなど完全別メニュー調整を余儀なくされた。
「現在の症状? 痛みがあるし、良くはないと思う。走れていないし、ウオーキングでも足をついたら痛い」。強気の左腕が視線を落とした。2005年は18勝も、翌2006年は春季キャンプで股関節を痛めて7勝どまり。その記憶がよみがえっても無理はない。
12日に北京五輪日本代表のアジア予選最終候補に選出されたばかり。30日からは34人の最終候補による自主練習が神戸で始まる。きょう22日の病院での検査結果を受けて最終結論を出すが、最終候補入りを辞退することはほぼ確実な状況だ。
WBCで日本代表を率いた王監督も、杉内の胸中を代弁した。「(股関節が)悪いままで、代表チームに迷惑をかけてもいかんからね」。杉本投手コーチも「チームに迷惑がかかるなら、本人もやりにくい。その意味では(辞退も)一つの考え方だろう」と話した。
今季、左腕ではロッテ成瀬(16勝)に次ぐ15勝をマークしたが、実は夏場からは古傷と戦っていた。杉本コーチは「今季中盤から(投球内容が)突然悪くなることがあったが、あれは(股関節に)力が入らなくなったとき」と明かした。
最終候補入りした左の先発投手は杉内と成瀬のほか、巨人高橋尚、日本ハム武田勝の4人。国内外ともに実績は杉内が随一だけに、星野代表監督にとっても残念なアクシデント。貴重な左の先発の柱が不在となれば、戦力ダウンは免れない。
「(22日の)病院の結果次第だけど、コーチとも話し合って治療優先になると思います」。アマ時代に参加したシドニー五輪では、予選リーグ米国戦でサヨナラ2ランを被弾。杉内も雪辱を誓っていただけに、悔しさは隠せなかった
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