北京五輪:陸上
ゲブレシラシエが世界新でベルリン連覇達成!

ベルリン・マラソン(9月30日、ベルリン・市街地コース)男子はハイレ・ゲブレシラシエ(34)=エチオピア=が2時間4分26秒の世界新記録で2連覇を達成した。4年前にポール・テルガト(ケニア)が同マラソンでマークした世界記録を29秒短縮した。女子はゲテ・ワミ(エチオピア)が2連覇を達成し、アテネ五輪で7位になって以来のマラソンだった坂本直子(天満屋)は5位。男子の日本勢は瀬戸智弘(カネボウ)が9位になったのが最高だった。
足取りは軽い、力強い。東西分断の象徴だったブランデンブルク門をくぐってゲブレシラシエが、両手をあげてゴールする。トラック長距離の「皇帝」と呼ばれた男が、薄曇りのベルリンで2時間4分26秒の世界新記録を樹立した。
「何年も夢見てきて、やっと実現した。とても特別な世界記録だ」
従来の記録を29秒も更新する驚異の世界新。来年に迫った北京五輪では、金メダルの有力候補に名乗りをあげた。
96年アトランタ、00年シドニー五輪の男子1万メートルで連続金メダルを獲得し、世界選手権の同種目で4連覇。アテネ五輪後にマラソンに本格転向したが、42.195キロの距離が立ちはだかった。一昨年のアムステルダム、昨年のベルリンはいずれも途中まで世界新の好ペースを刻みながら、ラスト約5キロで失速した。距離への限界もささやかれた。
今大会へ向けて、スピード練習を減らし、長い距離を積んできた。トラックで培った自慢のスピードも健在。スタート直後から独走態勢となり、正確なスプリットタイムを刻み、「20キロで世界新ができるかもしれないと思い、35キロで確信した」。
終盤5キロの“壁”を打ち破った34歳は、ゴール後には友人でもある前世界記録保持者のテルガトに電話をかけ、「記録を破ってごめんと謝ったよ」と笑顔を浮かべた。照準は来年の北京五輪。「これ(世界新)で終わりではない」と前を見据えた。